詳細テクニカルデータ
商品名 |
ボンドWG22 |
メーカー |
コニシ株式会社 |
特長 |
クロロプレンゴムを主成分とした1液型の水性コンタクト性接着剤です。水系でありながら溶剤系と同様の良好なコンタクト性を有し、貼りあわせよく後の接着強さが良好で、これまで使用されてきたクロロプレンゴム系溶剤形接着剤と同様の方法で使用できます。接着剤が乾燥してはり合わせが開始できるタイミングが目で見てわかり、乾燥後のはり合わせかの時間が長く、作業巾の広い接着剤です。
- 有害な有機溶剤を含まないため労働安全衛生法の規制を受けず作業環境が改善できます。
- 水性で溶剤を含まないため火災の危険性がありません。(消防法の適用を受けません。)
- JAIA F☆☆☆☆で建築基準法の使用制限をうけません。
- 溶剤形クロロプレンゴム系接着剤とどうようの良好なコンタクト接着性を有し、はり合わせ直後に高い接着強さが得られます。
- 塗布した接着剤は乾燥すると白色から透明に変わり、はり合わせのタイミングが目視で判断できます。
- 乾燥後のはり合わせ可能時間が長く、作業性の良好な接着剤です。
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用途 |
溶剤形が持ち込めない建築内装や造作用に!
- 発泡ポリスチレンボード等の溶剤に犯されやすい被着材のコンタクト接着に適しています。
- コルクタイルやコルクシートの接着に適しています。
- はり合わせ直後の接着強さが必要な部位の接着に。
- その他、現在クロロプレンゴム系接着剤で使用されている用途。
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性状 |
合成ゴム系ラテックス形 |
仕様 |
NET.18kg |
発送 |
2~7営業日後 |
性状
主成分 |
クロロプレンゴム
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外 観 |
乳白色エマルション |
粘度(P/20℃) |
5~20 |
不揮発分(%) |
50~60 |
pH |
6~9 |
比重(20℃/20℃) |
1.05~1.15 |
使用法
- 表面処理
接着面の油、ほこり、その他の汚れは接着面に悪影響をおよぼしますので適当な方法を用いて除去、清掃してください。
- 接着剤の塗布
・塗布器具と接着剤の塗布
接着剤の塗布は桁家11~13mm、巾15~30cmのウールローラーを使用してください。接着剤ははり合わせたい材料のそれぞれの面に均一に丁寧に塗布してください。(塗布ムラがあると乾燥にバラツキが生じ、結果的に接着作業を遅らせます。)
・標準塗布量
多孔質材:80~100g/㎡(片面当たり)
(木材、コンクリート、フォーム類、石こうボード等)
非孔質材:40~60g/㎡(片面当たり)
(金属、ゴム類、プラスチック等)
- 乾燥
乾燥とともに接着剤の色は乳白色から透明になっていきます。はり合わせ開始時間は被着材料や気候、接着剤の塗布量でかわります。下表を参考に白い部分がな くなって、全体が透明になったら貼りあわせを開始してください。
各気温と温度条件におけるはり合わせ開始時間の目安
気 温 |
2~5℃ |
23℃ |
35℃ |
湿度85% |
× |
× |
× |
湿度70~84% |
2時間 |
1時間 |
1時間 |
湿度41~69% |
1時間 |
30分 |
30分 |
湿度40%以下 |
30分 |
30分 |
30分 |
※湿度が85%以上では接着剤は乾燥しません。ヒートガン(または、ドライヤー、赤外ランプなど)を使用して塗布面を温めながらはり合わせてください。
※マンションなど現場で使用される場合には、湿気がこもって外気より湿度が高くなります。扇風機を使用して風の流れを作って外気を取り入れてください。
- 圧締
乾燥後、接着剤塗布面同士をはり合わせ、ロールプレスおよびシリンダープレスなどにて数秒間圧締します。長時間圧締必要はありませんが、接着剤皮膜同士を充分密着させる圧力が必要です。圧締圧力が高いほど強い接着強さがえられます。尚壁面などの場合にはあて木をあて木をあててゴムハンマーでたたき床面の場合などはしっかりと足で踏み込んで体重をかけてむら無く圧締します。
(はり直しができませんので位置は正確に決めてからはり合わせてください。)
※ポイント1
毛丈13mmのウールローラーを使用して、2~3回転転がして均一に丁寧に接着剤を塗布します。
※ポイント2
白い部分が無くなり全体が透明になったら貼りあわせを開始します。
※ポイント3
室内で大量に接着剤を使用する場合は、室内の湿度が高くなって乾燥しなくなります。
扇風機等を使用して、部屋の湿った空気を追い出して外気が入るように空気 の流れを作ると乾燥時間が短縮できます。ヒートガンで接着剤を塗布した面に温風を当てると速く乾燥できます。
※ポイント4
圧締はできるだけ強くしてください。強いほうが高い接着強さが得られます。
※ポイント5
はり合わせはまず接着剤を塗布した面同士を少しはり合わせて軽く圧着してみてしっかり接着することを確認してから強く圧着し、順次はり合わせ作業を開始すしま す。接着が甘い場合は塗布量不足か、あるいは湿度が高いことが原因です。
・塗布量不足が想定された場合には、再度ウールローラーで接着剤を薄く塗布(乾燥を速くするため)して、透明になった時点で張り合わせます。
・湿度が高い場合には、はり合わせ時にjヒートガンや赤外ランプで接着剤を塗布した面を温めながら貼りあわせます。
技術データ
以下のデータは断りのない限り、すべて23±2℃、50±65RHの標準条件下で測定したもです。
(1)引張接着強さ
1-1 発泡ポリステレンの接着
被着材:発泡ポリスチレン3種/合板、フレキシブルボード、ステンレス、硬質塩ビ
〈接着条件〉
試験体サイズ:40mm×40mm(接着面積)
接着剤の塗布:毛丈13mmのウールローラーによる塗布
塗 布 量:約80g/㎡
オープンタイム:60分
圧 締:エアシリンダープレス
圧 締 圧:約0.2MPa(約2kgf/㎡)
養生日数:室温下7日間養生後
試験速度:3mm/分
被着材 |
接着直後 |
接着7日後 |
接着強さ |
破断位置 |
接着強さ |
破断位置 |
発泡ポリスチレンA社品 |
発泡ポリスチレンA社 |
0.28 |
表層材破 |
0.30 |
表層材破 |
合板 |
0.41 |
表層材破 |
0.59 |
表層材破 |
フレキシブルボード |
0.34 |
表層材破 |
0.54 |
表層材破 |
ステンレス |
0.33 |
ステンレス界面 |
0.35 |
表層材破 |
硬質塩ビ |
0.29 |
表層材破 |
0.34 |
表層材破 |
発泡ポリスチレンK社品同士 |
0.25 |
表層材破 |
0.28 |
表層材破 |
ビーズ発泡ポリスチレン同士 |
0.13 |
材破 |
0.16
|
材破 |
単位:N/m㎡
※表中の表層材破とは発泡ポリスチレンの表層材破を示す。
1-2
その他の被着材の接着
被着材:ABSと木材(ベイツガ)/メラミン化粧版、ステンレス、アルミ、硬質塩ビ、アクリル
〈接着条件〉
試験体サイズ:40mm×40mm(接着面積)
接着剤の塗布:毛丈11mmのウールローラーによる塗布
塗 布 量:
メラミン化粧板、ステンレス、アルミ、硬質塩ビ、アクリル、ABS面 約40g/㎡
木材(ベイツガ)約80g/㎡
オープンタイム:30分
圧 締:エアシリンダープレス
圧 締 圧:約1MPa(約10kgf/㎡)
養生日数:室温下7日間養生後
試験速度:3mm/分
a)金属の接着(金属/ベイツガ)
単位:N/m㎡
被着材 |
ステンレス |
アルミ |
引張接着強さ |
0.63 |
0.71 |
b)合成樹脂の接着(合成樹脂/ベイツガ)
単位:N/m㎡
被着材 |
硬質塩ビ |
アクリル |
ABS |
メラミン化粧板 |
引張接着強さ |
0.49 |
0.47 |
0.52 |
0.99 |
c)コルクタイル接着(コルクタイル/コンクリートモルタル)
単位:N/m㎡
養生条件 |
室温3日養生後 |
耐水浸漬24時間後 |
引張接着強さ |
※0.50 |
※0.47 |
耐水浸漬は室温に3日養生後、水中に24時間浸漬して塗れたまま測定。
※印はコルクタイル材料破壊を示す。
(2)はくり接着強さ
皮革の接着
〈接着条件〉
被 着 材:甲皮(裏皮/裏皮、裏皮/表皮)
試験体サイズ:25mm×100mm
接着剤の塗布:刷毛による塗布(予め下塗り1回実施)
オープンタイム:30分
圧 締:ゴムハンドローラーにて圧着
養生日数:はり合わせ直後および室温下7日間養生後
試験速度:200mm/分
被着材 |
裏皮/裏皮 |
裏皮/表皮 |
接着直後 |
接着7日後 |
接着直後 |
接着7日後 |
はく離接着強さ |
2.4 |
2.4 |
2.2 |
2.4 |
単位:N/m㎡
(3)オープンタイムと圧縮せん断接着強さ
〈接着条件〉
被 着 材:木材(ベイツガ)/木材(ベイツガ)
試験体サイズ:25mm×25mm
接着剤の塗布:毛丈11mmのウールローラーによる塗布
塗 布 量 :約60/㎡
圧 締:エアシリンダープレス
圧 締 圧:約1MPa(約10kgf/c㎡)
養生日数:接着直後および室温下7日間養生後
試験速度:3mm/分
オープンタイム |
30分 |
60分 |
120分 |
180分 |
接着直後 |
1.82 |
1.88 |
1.57 |
1.56 |
接着7日後 |
1.97 |
1.82 |
1.77 |
1.76 |
単位:N/m㎡
(4)軟化点試験
〈接着条件〉
被 着 材:綿帆布/綿帆布
試験体サイズ:25mm×50mm(25×25m㎡)
接着剤の塗布:ガラス棒にて均一に塗布
オープンタイム:30分
圧 締:ハンドローラーにて充分に行う
養生日数:貼り合わせ直後および室温下7日間養生後
〈測定条件〉
JIS K 6833に準じて行う
昇温速度:2℃/5℃
おもり:500g
養生日数 |
接着直後 |
接着1日後 |
接着7日後 |
軟化点 |
73℃ |
85℃ |
120℃以上 |
単位:N/m㎡
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